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劇団『彗』第７回公演
作：高橋いさを 演出：高橋利明 |
| 【CAST】 | 【STAFF】 | ||
|---|---|---|---|
| ゴンスケ ゴロさん シンペイ トッキー オショー ハナビ アスカ 伊丹看守 高山看守長 安藤（キャスター） パープル富岡 若い看守 |
高橋靖明 大橋裕幸 小林光 境田剛幸 髙橋靖宜 岩木えり子 小山明日香 渡辺孝之（み） 澤田公宏（ア） 丹羽一高 安沢ゆきみ 玉井秀典 ：吉村啓介 |
舞台監督 照明 音響 装置 衣装・小道具 制作 |
堤敏之 長井彩 浅野絵里 国枝彩 乙女周平 林有紀 今井祐介 吉村啓介 鳥小屋工房 小山明日香 安沢ゆきみ 澤田公宏 |
| ※（み）みずほ演劇祭、（ア）アマチュア演劇講習会 | |||
■STORY
公務執行妨害罪で服役する事となったゴンスケが収容されたのは、海上の要塞のような刑務所、通称「モビィディック」だった。この刑務所には、自らの刑期を短縮する方法があると言う。
それは、「芸術活動に取り組むこと」だ。
芸術活動に取り組む姿を看守達に評価してもらうべく、収容されている囚人達は、今日も芸術活動に励むのである。
ゴンスケが所属したのは、演劇集団「ストロベリーフィールズ」だった。
明日に希望を抱いて生きようとした時、ゴンスケがとった行動は「脱獄」だった。
完璧を誇る刑務所からの脱獄は失敗を重ねるが、ゴンスケの行動は、ストロベリーフィールズのメンバーたちにも少なからず影響を与えたようだ。
…アートフェスティバルでの上演が迫る。
自らの刑期カットを賭けた本番は、今、開演の時を迎えた。
■COMMENT
劇団として始めて取り組んだ既製脚本は、劇団ショーマのハイテンション脱獄ドラマ（？）だった。決められた枠（ルール）の中で最高のパフォーマンスを示す事よりも、上限のない自分の可能性を信じて最高のパフォーマンスを求めるゴンスケの生き方に、一演劇人として大きな感動を覚えた。
自分の人生を精一杯生きる事は“掛け値なし”なんだ。…そう思って、ゴンスケと言う人物と対峙した記憶がある。
みずほ演劇祭ではカットされていた場面（変装して脱獄しようとするゴンスケを、伊丹看守がそれと解かりながら逃がすシーン）を、アマチュア演劇講習会での再演時には追加した。
しかし、このシーン。
練習らしい練習はほとんどしなかった。
ゴンスケ役の高橋靖明と伊丹役の澤田は、台詞あわせだけを数回繰り返し、芝居は完全に“その場のノリ”だったのだ。
感動的なシーンでもあるのだが、役者の２人はその感動を新鮮なままやりたいと、段取り優先にせずにお互いの気持ちをぶつけたのだった。
演出が、そんな博打のようなことをよくも許可したものだ。
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